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・内容:スコア・パート譜一式
・演奏時間:約20分
・発売日:2017年9月29日
・Euphonium
・Piano
解説
この曲は2006年に、外囿祥一郎氏からの「ソナタを」との依頼で書いたものなのですが、氏の委嘱による曲としてはこれより前に
『天涯の庭』(ユーフォニアムと吹奏楽のための協奏曲)『さくら』『寒江雪』(ユーフォニアムとピアノ)と書いてきていまして、
なにしろ1作目が協奏曲なので、満を持してというのはあたらないかもしれませんけれども「いよいよソナタ」という気負いがあったことは否みようもなく、急緩急の3楽章形式のそれぞれの楽章の性格も、曲のありかたとして動機を軸にしていることとその扱い方―変容・再現・楽章の関連付け―も、古典的なソナタの伝統を多いに意識しているのは明らかですし、そして、これを言わずにはおれないという気配に満ち満ちたしつこさと、それでいて素直でない曲運びは、3楽章かけて喜ばしいものへ向かっていく方向性とあわせ、ソナタの巨匠であり、言い募っておいて言い切らずに引っ張り続ける名手・ベートーヴェンの影響と言ってよく、いやいっそベートーヴェンへの頌歌とさえ言ってよさそうで、となると、全曲を貫く意思といったものそれ自体が言いたいことの眼目と思われるだけに、演奏するみなさんには、物語的な解釈や表現をこばむものではありませんし、叙情性といったものをも大切にしてもらいたいと思いつつ、その貫き通すなにものかを見据えるべく曲に取り組んでもらえれば、と願っております。
(長生 淳)
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