商品紹介
さいたまファンファーレクラブ第23回演奏会(2018年9月1日)において委嘱初演されました。
「架空の映画会社が作った架空の映画音楽のサウンドトラックをブラスアンサンブルに編曲した組曲作品」というコンセプトで書かれたこの組曲は、作曲者である三浦さんの映画音楽への造詣の深さと遊び心に溢れています。
I. Movie Studio's Logo ムービースタジオ・ロゴ
II. Dr. Smithee’s Adventure スミシー博士の大冒険
III. Lime Night Serenade ライム・ナイト・セレナーデ
IV. “Where’s the rabbit?” ウサギはどこへ行った?
V. End Credits エンド・クレジット
第1曲目「ムービースタジオ・ロゴ」
映画といえば作品が始まる前にカッコよく現れる映画会社のロゴ。映画が始まる前のワクワク感というのはこの音楽なしでは考えられなません。なのでこの架空の映画会社もキチンとそういったところから始めます。最初が肝心。でも短いのです。
第2曲目「スミシー博士の大冒険」
アメリカ映画界では1999年までAlan Smithee(アラン・スミシー)という監督がいました。いや、いませんでした。アラン・スミシーというのは撮影中のトラブルなどで監督が降りてしまった時に仕方なしにつける監督名。この楽章は映画監督はおろか主役までが嫌がって降板してしまった映画のテーマ音楽です。それもその筈、映画の脚本が凄腕トレジャーハンターの考古学者が大活躍する某ヒット作に激似だったのです。
第3曲目「ライム・ナイト・セレナーデ」
映画はその黎明期からラブシーンなどのメロウな場面に最高のロマンティックな音楽が添えられます。チャップリン、グレン・ミラー、マンシーニ、ルグラン、モリコーネなどが腕を奮ってきました。この楽章に似たタイトルの音楽もあるかもしれませんが、こういう曲名はない……と思い……マス。
第4曲目「ウサギはどこへ行った?」
1930〜40年代のアメリカ映画会社にとってカートゥーン(アニメ)キャラクターは会社の看板スターであり、ミッキーマウス(ディズニー)、トム&ジェリー(MGM)、バッグス・バニー(ワーナー)、ウッドペッカー(ユニバーサル)などの短編作品が無数に制作されました。個性的なキャラクターによるハチャメチャな展開に添えられた音楽はなんと、アニメのコマ割りを当時最新のメトロノーム(クリックといいます)で細かく計算しながら効果音も含めて録音していたのです。さて、こちらのウサギとハンターの追いかけっこの結末は?
第5曲目「エンド・クレジット」
映画が終わった後には制作したスタッフとキャストのクレジットが延々と流れます。そのバックでは今終わったばかりの映画のサウンドトラックやテーマ音楽がメドレーや変奏で現れ、この作品に関わった皆さんに感謝しつつ音楽の余韻に浸るのは映画ファンにとっては最高のひとときでもあります。映画って本当にイイものですね。それではみなさん、サヨナラ・サヨナラ・サヨナラ!