この作品は、タイトルが示すとおり「Passion=情熱、熱情」を、サックスの豊かな音色を通して多種多様な曲想で表現した小品です。編成は、通常のサックス四重奏からテナー・サックスを除いた三重奏になっていますが、響きが薄くなることなく、四重奏とはひと味違った三重奏の軽快なサウンドや、小アンサンブルの楽しさが得られるよう、充分に考慮しました。
曲全体は大きく3つの部分で構成されています。16分音符のスピーディーな動きが特徴的な前半部に続き、内に秘めた熱情と憂いを含んだ中間部が情感豊かに奏され、後半部では急速な4分の5拍子によって曲が情熱的に締めくくられます。演奏にあたっては、中間部をはじめとする各所で多用されている「ブルー・ノート」について、その理解を深め、豊かに表現することが大きなポイントになるでしょう。また、中間部を除く速いテンポの部分では、アーティキュレーションを生かした「ノリ」をうまく表現してください。明るく軽快なサウンドによる、エキサイティングな演奏を期待しています。
演奏時間 5:00
参考音源 ブレーンアンサンブルコレクション2 BR-21020
グレード 4
編成 S.Sax./A.Sax./B.Sax.