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♪厳かで、爽やかな原曲のイメージを木管で再現。
演奏時間:8分00秒(約)
グレード:3+
編成:木管8重奏
楽器編成
Flute
1st Clarinet in B♭
2nd Clarinet in B♭
3rd Clarinet in B♭
Bass Clarinet in B♭
Alto Saxophone
Tenor Saxophone
Baritone Saxophone
♪楽曲解説♪
19世紀後半に,ロシアの民俗的な芸術音楽の志向した作曲家グループ“五人組”のメンバーであったボロディンは,化学者を本業としながらも,(全体の作品数こそ少ないものの)今日でも盛んに演奏される音楽史に残る数々の名曲を作曲しました。この弦楽四重奏曲第2番は,1881年に作曲,翌1882年1月14日に演奏で初演され,ボロディンの妻,エカテリーナに献呈されました。民俗的な要素を多く取り入れた,ロシア音楽を代表する室内楽曲と評されています。
今回編曲した第1楽章は,再現部第二主題の調性に特徴があるほかは,典型的なソナタ形式による構成です。演奏にあたっても,「ソナタ形式」について,十分に理解を深めることが望まれます(コンテスト出場においてのカットに際しても同様です)。
曲中,「p」「pp」などの指示が多くありますが,弱奏の際も,息の支えやスピードを保つよう心掛けてください。また,「p」を絶対的な強弱指示と捉えてしまうと,音楽表現の幅が狭くなってしまいます。ダイナミクス,音色,息のスピードなどを工夫して,幅広い表現を心掛けてください。1楽章最後の最弱奏は,美しい響きを保ちつつも消え入るように,そして会場の空間が静寂に支配されるような雰囲気作りができると魅力的なエンディングになるでしょう。
このスコアは,基本的には弦楽四重奏のトランスクリプションですので原曲に対する十分な研究が求められることは言うまでもありませんが,一方で,木管アンサンブルならではの音色感も企図しています。多彩なイメージを持って演奏に臨んでください。また,この種の混合編成においては,バランスに対する配慮が欠かせません。事前のリハーサルでの十分な調整が必要です。なお,演奏効果を考慮し,原曲より半音高く編曲しました。
この木管八重奏の編曲は,さいたま市立与野南中学校吹奏楽部の委嘱により2012年に編曲したもので,同年11月10日に開催された第36回埼玉県アンサンブルコンテストにおいて,同校木管八重奏(Fl. 山田朋花,Cl.1 木村優梨香,Cl.2 村田侑香,Cl.3 田上彩,B.Cl. 種市ひなの,A.Sax. 池田里江,T.Sax. 竹屋玲奈,B.Sax. 磯崎萌々香)によって編曲初演されました。(黒川圭一)