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作曲: 高嶋圭子 (Keiko Takashima)
編成: 4重奏
Trombone 1
Trombone 2
Trombone 3
Bass Trombone
Percussion (optional 2楽章のみ)
グレード: 4
演奏時間: 14分50秒
2013年の春頃のこと、偶然目にしたテレビニュースで、陸前高田で暮らす淺沼ミキ子さんが、東日本大震災による津波で長男の健(たける)さん(当時25歳)を亡くされたという事実と、その淺沼さんが書かれた絵本「ハナミズキのみち」が出版間近であることを知りました。出版後すぐに絵本を手に取り、一枚一枚ゆっくりとページをめくりながら読み進めて行きました。その後、陸前高田に淺沼さんを訪ねお話を聞かせて頂く中で、絵本のもととなった手記「ハナミズキの願い」のことを知り、絵本を書くに至った経緯を知ることとなりました。
2011年3月11日、大きな揺れがおさまった後、淺沼さんは車での避難の途中で健さんと偶然遭遇。「ご無事で何より!」と元気よく淺沼さんに敬礼して声をかけた健さん。市の臨時職員で消防団員でもあった健さんはプール施設から客を誘導し、避難場所になっている市民会館に移動する途中でした。安全なはずの市民会館。しかし、予想をはるかに上回る規模の大津波が避難場所の市民会館を襲い、健さんは津波にのみこまれ帰らぬ人となってしまいました。「もっと高台に逃げて!と声をかけてやればよかった・・・」手記には、互いの無事を確認し合ったにもかかわらず、その命を守ることが出来なかった淺沼さんの無念が綴られていました。
「おかあさん、津波が来た時に避難路へすぐに逃げられるように、目じるしにハナミズキを植えてね。」淺沼さんの夢の中で健さんが語ったその思いに応えるために、一歩ずつ前を向いて歩き始めた淺沼さんを応援したい、そんな思いが「ハナミズキの祈り」の作曲につながりました。
あの日、あまりにも多くのかけがえのない命が失われてしまいました。その一人一人の人生が確かにそこにあったということを、今を生きている私たちは決して忘れないこと。それが私たちにできることであり、いま生かされている私たちがすべきことなのだと思うのです。(高嶋圭子)
初演:2014年1月26日トロンボーン・クァルテット・ジパング第14回定期演奏会 於:杉並公会堂
高嶋圭子 (Keiko Takashima)
1962年、香川県高松市生まれ。広島市出身。
4歳からピアノを始め、中学高校時代では部活動で合唱に熱中。高校二年より和声学・作曲理論を学び始め1982年東京藝術大学音楽学部作曲科へ。卒業後の1987年、パリ・トロンボーン四重奏団初来日の際にアンコールピースとして「夕やけこやけ」「わらべうた」を提供して以来、トロンボーンに関わる作品が多い。
トロンボーン四重奏のための「パスピエ」「メモリーズ」「スクエアダンス」「古都三景」「出逢いは、はじまり」「ふるさとのうた」「四季の詩」「ハナミズキの祈り」「砂の丘を越えて」など、またトロンボーンとピアノのための作品として、ミシェル・ベッケ氏のソロアルバムにも収録されている「幻想五木の子守唄」をはじめ、ソナタ「風花賛礼」「夜の静寂に」「春の呼ぶ声を聞く」などがある。合唱曲としては、落語を主題にした「時そば」(混声合唱)、女声合唱組曲「京都の恋(詩:黛まどか)」「花だより(詩:高橋うらら)」など。ピアノ曲としては「ピアノ発表会物語」がピティナ・ミュッセ(インターネット上の楽譜配信サービス)にて好評配信中。
1998年に広島で行われた国民体育大会では、開会式・閉会式のファンファーレを作曲。社団法人全日本ピアノ指導者協会正会員。
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